モノづくりに興味があり楽しいと感じることができる
プロダクトデザイナーに向いている人の条件には、美的センスがあるだとか、創造力があるだとか、コミュニケーションスキルがあるなど、多くの項目が挙げられます。
しかしセンスや想像力、コミュニケーションスキルなどは、プロダクトデザイナーとして働くうちに習得するものでもあります。
「プロダクトデザイナーになろう」と決心した時点でこれらの能力が無くても、心配する必要はないのです。
それよりももっと根本的で重要な条件があります。
その条件とは「モノづくりに興味があり、楽しいと感じることができる」ということです。
美的センスや創造性は、それらが世間に認められて売り上げにつながるかはいったん置いておいて、興味や楽しいという感情から生まれてくるものです。
そもそもモノづくりに興味が無い人は、創造することすらないのです。
モノづくりに興味が無い人にいくら創造性を求めても、何も出てきません。
自分から何かを作っているかどうかで、その人のモノづくりへの興味を測ることができます。
人間は本来、何かを作らずにはいられない生き物です。
どんな文明にいても、どんな時代に生きていても、どんなに貧しくても、人々がアートを手放さないのがその証拠です。
本当にモノづくりに情熱を持っている人は、お金を貰えなくても、誰からも称賛されなくても何かを作ることをやめないのです。
そのような人は、プロダクトデザイナーとしての資質があると考えていいでしょう。
どんなジャンルでも熱意をもって取り組むことができる
モノづくりが好きということが条件であることは分かりましたが、アーティストではなくプロダクトデザイナーに向いているかどうかを測る基準があります。
それは「どんなジャンルの製品でも、同じだけの熱量を持って取り組むことができるかどうか」です。
プロダクトデザイナーはアーティストとは違います。
自分が全く関わりの無いジャンルの製品でも、自分が好きなジャンルの製品を作るときと同じくらいのクオリティーの完成品を提供しなければいけません。
基本的に、よっぽど高名なデザイナーにでもならない限り、依頼された製品のデザインは受けなければいけません。
そうなると当然、自分が今までデザインしようとも思わなかったものをカッコよくデザインしなければいけない場面に遭遇します。
例えば、車なんてどれも同じに見えるのに、自動車メーカーの最新作をデザインしてほしいという依頼もあるでしょう。
その際に興味を持つことができるかどうかが、プロダクトデザイナーとしての成功を決めます。
特定のものにしか情熱を傾けられないというのなら、プロダクトデザイナーとしては苦労するでしょう。